輝く時間

あの日を胸に今日も生きている

映画『関ケ原』感想

面白かったー!!
 
なんといっても脚本がいいよ。
2時間超える映画だけど、ちょっと序盤しんどさ感じたくらいで
全然集中が途切れなかった。自分でも意外。
 
まぁ、あんまり戦国時代の歴史に興味がない人は面白くないと思うけど。
歴女だった(自称かつ過去形)私にとってはすごい面白かったです。
 
以下若干ネタばれも含みます。あしからず。
 
 
脚本の人に興味を持ったので、今初めて公式サイトに行ってみた。
日本アカデミー賞優秀監督賞」取られているのですね。
なるほど。『日本のいちばん長い日』は観たことないです。今度観てみよう。
 
脚本オリジナルなのか、司馬さんの原作にもあるのか知らないけど、
秀吉さんが死ぬシーン、毬が転がってくところと、
その毬のひもを髷にくくる石田三成のシーンが好きです。
最後、左近に渡されるという結構寿命の長い毬のひも。
こういう細かい小道具使いがぐっと来ますよね。
(ってか、島左近って、こんなに重要な人だっけ?)
 
配役もよかった。
 
映画冒頭、俳優陣の名前が出た時点で危惧してたのが、東出さんと有村さん。
(今回あえて番宣含め、何の媒体も観ずに映画館にいったので、配役を知ったのは映画冒頭が最初。)
ぶっちゃけ東出さんは、時代劇にしては細っこいし、イケメンだけど優男すぎるし、いったい何の役に必要なんだろうと思ってた。
有村さんは、たぶんヒロインでしょうがなしに出さないといけないんだろうけど、正直いらないと思ってた。
 
なんて浅はかなんだ自分。
 
蓋を開けてみれば、お二人ともめっちゃはまってた。
小早川秀秋、ぴったしじゃん東出さん。
愚直で煮え切らない秀秋。
あの大事な場面でうじうじしちゃう秀秋。まさしく私の中の秀秋像ぴったし。
ぴったしすぎてあやうく秀秋好きになるところだった。あぶないあぶない。
 
有村架純さんの役は、正直なくてもつながると思う。正直ロマンス要素はいらない。
しかし。
いい演技でしたねぇ。「弱くても勝てます」のドラマ時代が嘘みたいに成長したねぇ(えらそう)。
伊賀ものっていったからには、それなりに体の動きが俊敏でないと、嘘くささが先に立つと思うんです。
ま、あんな美人さんって時点で嘘くさいが(笑)、それは抜きにしても
かなりな俊敏な動きと、冷静な台詞まわしはさすがの女優魂。いいもの見せてもらいました。
 
女優魂といえば、緑子さん!
すっごいツボな北政所でした。
見てる最中、ぜったいこのひと知っているけど、誰だっけ、と気になってて、
エンドロールでキムラ緑子って出た瞬間、やっぱりね!と思った。
秀吉が生きているときも死んだあとも、かなりなイヤミ女で存在感ありすぎでしょ。
大好きです。
 
まぁ、存在感といえば、役所さんですよね!
もうたぬきもたぬき。家康そのものでした。
役所さんが出てくるたびに、面白いシーンになってた気がする。
おいしいな~と思って観てました。
 
あと何気に、秀吉や前田利家の配役もお気に入りです。
直江はちょっといいひとすぎたかな~。松山ケンイチ好きだけど、
もう少し影がある人がよかったかな。
 
そして、毎度責任重大な主演の岡田さんですが。
 
凄い。(語彙力!)
 
序盤、どうしても説明台詞になるところがあり、やや聞き取りづらい部分がつづいたとき、
岡田さん、滑舌!って思ってたけど、だんだん戦闘シーンが近づくにつれて、
もはや台詞なんてどうでもよくなってきた。
 
ものすごく印象に残っているのが、
最後、関ケ原から単身落ち延びるシーン。
 
目が完全にいっちゃってるんですよね…。
いったいどういう風に役作りをしたら、あんな表情になるんだろう。
完全に岡田准一じゃなかった。
完全にただの落ち武者だった。
 
凄いね。
 
効果音や音楽も好きだった。
今気づいたけど、私、戦国ものを映画館で観たの初めてだ。
火のはぜる音、鉄砲の音、ほら貝の音、甲冑の音。
映画館で聴くと、すごいリアルだった。
 
良かったです。おすすめです、この映画。
V6ファンになってなかったら、おそらく映画館に行かず、後日WOWOWで観てたと思う。
岡田さん、マジリスペクト。V6でいてくれてありがとう。